• No : 10845
  • 公開日時 : 2002/08/21 00:00
  • 更新日時 : 2022/07/07 15:42
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e・4WDについて教えて。(概要・特徴・走行時の作動状況・Q&A)

回答

概要 特長 走行時の作動状況 Q&A

概要

e・4WDは、日常での使い勝手を最大限に考慮し、電気モーターで後輪を駆動するプロペラシャフトが必要ない日産独自の4WDシステムです。
詳細は日産公式サイトでもご案内しています。

(日産公式サイト) 4WD(モーターアシスト方式)(e-4WD)

  • e・4WD は「eco」「economy」「easy」「electric」と「4WD」を組み合わせた造語です。

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特長

  • 雪が積もった道やタイヤが雪に埋まった状態でも、 トラクションや後輪へのトルクのかかり方を最適制御して、スムーズな発進・脱出が可能
  • 凍結路でもタイムラグのない4WD制御と、 前後輪のトラクションコントロール機能で、車輪の空転や横滑りの少ない安定した走行が可能
  • モーターを電気で駆動するシンプルな機構で軽量かつ動力の伝達ロスが少ないため、低燃費走行が必要なときだけ電子制御で4WDを作動させ、そのほかは2WDで走行させるため燃費が良い
  • 機械式4WDと違い、プロペラシャフトがなくユニットが コンパクトなため、キャビンスペースを圧迫しない

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走行時の作動状況

  切り替えスイッチ トラクション制御※1 作動状況
スタート時 4WD あり 常に4WD
2WD なし 常に2WD
一定速度まで
(1速ギア程度)
4WD あり
  • スリップがある場合※2は、モーターが作動し、後輪に駆動力がかかる。
  • スリップがない場合※3は、モーターが停止し、後輪に駆動力はかからないが、トラクション制御機能※1が常に働くことで、安定感のある走行が可能。
2WD なし 常に2WD
一定速度以上 4WD あり モーターが停止し、後輪に駆動力はかからないが、トラクション制御機能※1が常に働くことで、安定感のある走行が可能。
2WD なし 常に2WD
高速時 4WD あり モーターが停止し、後輪に駆動力はかからないが、トラクション制御機能※1が常に働くことで、安定感のある走行が可能。
2WD なし 常に2WD
バックギア時 4WD あり モーターが作動する状況では、バックギヤでも後輪に駆動力がかかる。
2WD なし 常に2WD
  • ※1前後のスリップ量に応じて、エンジントルクを制御することで、スリップを抑える機能
  • ※2前後輪の速度差(回転数差)がある
  • ※3前後輪の速度差(回転数差)がない

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Q&A

Q1. e・4WDはハイブリッド車なのか

Q2. エンジンブレーキは4輪に効くのか

Q3. 4WD作動時、タイトコーナーブレーキング現象は起きるか

Q4. 2WD選択時にスリップした場合、切替えスイッチを入れたらすぐに作動するか

Q5. 片輪だけ滑りやすい路面の場合でも、スムーズに発進できるか

Q6. 長時間4WD状態(モーターで駆動)で走行しても大丈夫か

Q7. 4WD時に、モーター音は聞こえるか

Q8. 故障したときは、修理にどの位の期間・費用がかかるか

Q9. メンテナンスには特別な用品や検査が必要か

Q10. 雪が多い地域に住んでいるが、この4WDシステムで充分か

Q11. センターデフ式、電子制御式の4WDと比べるとオフロード走破性、スポーツ性能はどうか

Q12. 前後のトルク配分は

Q13. 2WD、4WDのスイッチの切換えはいつでもできるのか

Q14. 2WD、4WDのスイッチの切換え時、振動(ショック)はあるか

Q15. 一定速度以上で後輪に駆動力が伝わらない構造となっているが、問題はないのか

Q16. テンパータイヤでの走行は可能か

Q17. デフに使用しているフルードの交換時期は

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回答

Q1. e・4WDはハイブリッド車なのか

ハイブリッド車ではありませんが、日産のハイブリッド技術を応用し、日常での使い勝手を重視した4WDシステムです。
エンジンブレーキを使用した際の回生機能はありません。

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Q2. エンジンブレーキは4輪に効くのか

減速時には後輪に駆動力がかからない設定になっているので、エンジンブレーキは前輪に効きます。

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Q3. 4WD作動時にタイトコーナーブレーキング現象は起きるか

構造的に前後輪が独立しているシステムのため、タイトコーナーブレーキング現象は起きません。

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Q4. 2WD選択時にスリップした場合、切替えスイッチを入れたらすぐに作動するか

スイッチを入れるとすぐにトラクション制御が働き、トラクションに起因するタイヤのスリップを抑える制御をします。
また、モーターが作動する状況の時には、すぐに4輪に駆動力がかかります。

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Q5. 片輪だけ滑りやすい路面の場合でも、スムーズに発進できるか

片輪だけ滑りやすい状態のときも、モーターが作動する状況では4輪に適切な駆動力がかかるため、スムーズに発進できます。

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Q6. 長時間4WD状態(モーターで駆動)で走行しても大丈夫か

4WDの状態で、長時間走行しても問題ありません。
また、通常の使用状況では長時間モーターが作動した状態で走行するケースはありません。
ただし、深い砂地や深い雪道の場合は連続して長時間走行するケースもあり、その際は、システムの過熱を防ぐため後輪の駆動力を制限する制御を行ないます。
(このシステムはオフロード4WDではありませんので、一般的な使用条件を超えた場所でのご使用は控えてください。)

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Q7. 4WD時に、モーター音は聞こえるか

モーターが作動する状況では、「ウィーン」というモーターの作動音が聞こえます。

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Q8. 故障したときは、修理にどの位の期間・費用がかかるか

故障の状態・条件にもよりますが、通常の4WDシステムに比べて差はありません。

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Q9. メンテナンスには特別な用品や検査が必要か

部分的に高電圧(42V)を使用している箇所があるため、決してシステム内部には触れずに日産販売会社で整備してください。

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Q10. 雪が多い地域に住んでいるが、このシステムで充分か

スタッドレスタイヤをはいていただければ、4WDシステム自体は雪が多い地域でも、ほとんどの場合は問題ありません。

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Q11. センターデフ式、電子制御式の4WDと比べるとオフロード走破性、スポーツ性能はどうか

e・4WDシステムは日常での使い勝手を最大限考慮した設計であるため、日常走行には大変優れています。
しかし、オフロード走行やスポーツ性能では本格的な4WDには劣ります。

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Q12. 前後のトルク配分は

e・4WDの後輪駆動は前輪とは別動力となりますので、配分ではなく追加(プラス)となります。

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Q13. 2WD、4WDのスイッチの切換えはいつでもできるのか

いつでも可能です。
ただし、 一定速度以上になるとトラクション機能は働きますが、4WD走行にはなりません。

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Q14. 2WD、4WDのスイッチの切換え時に、振動(ショック)はあるか

ほとんどありません。

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Q15. 一定速度以上で後輪に駆動力が伝わらない構造となっているが、問題はないのか

e・4WDはトラクション制御が働きますので、常にグリップを保った状態で走行ができ、問題ありません。

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Q16. テンパータイヤでの走行は可能か

異径タイヤ保護機能により警告灯が点滅しますが、走行は可能です。

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Q17. デフに使用しているフルードの交換時期は

フルードは交換不要です。分解整備時のみ給油してください。

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